Money & Tax tool

年金の繰下げ・繰上げ受給 損益分岐シミュレーション(何歳から受け取ると得?)

ねんきん定期便にある65歳からの年金額(基礎年金と厚生年金)と、受け取り始める年齢を入れると、増える・減る年金額と「何歳より長生きすると得か」がわかります。60歳から75歳まで、受け取り始める年齢ごとの受取総額も表で比べられます。

無料 登録不要 スマホ対応
加給年金・働きながら受け取る場合(あてはまる人だけ)

加給年金は、厚生年金に20年以上入った人に、65歳未満の配偶者や18歳になった年度末までの子がいると加わります。月給は、厚生年金に入って働く場合の標準報酬月額と、1年の賞与の12分の1の合計です。

-
-
増える・減る割合
-
受け取る年金(年額)
-
受け取る年金(月あたり)
-
65歳から受け取る場合(年額)
-

何歳まで生きたら、受取総額はいくら?

受け取り始める年齢ごとの比較

※ 額面(税金・社会保険料を引く前)で、毎月同じ額を受け取るものとして計算した目安です。実際は2か月ごと(偶数月)に前の2か月分が振り込まれます。年金額は毎年4月に物価や賃金に合わせて変わりますが、ここでは変わらないものとしています。振替加算は入れていません(繰下げても増えず、待っている間は受け取れません)。1952年4月1日以前生まれの人は、繰下げは70歳(42%増)までです。65歳の平均余命は、令和6年簡易生命表で男性19.47年・女性24.38年です。

PR

年金の受け取り方を考えるときに

※ 商品リンクはアフィリエイト広告です。リンク先で購入されると、当サイトに紹介料が入ることがあります。

年金 繰下げ・繰上げ受給の損益分岐シミュレーションとは

老齢年金(老齢基礎年金と老齢厚生年金)は65歳から受け取るのが基本ですが、60歳から75歳までの好きな月から受け取り始められます。65歳より遅らせる「繰下げ受給」は1か月につき0.7%増え、70歳で42%、75歳で84%増えます。早める「繰上げ受給」は1か月につき0.4%(1962年4月1日以前生まれは0.5%)減り、60歳からだと24%減ります。増えた・減った割合は一生変わりません。

繰下げると1回あたりの額は増えますが、待っている間は受け取れません。65歳から受け取る場合と受取総額が並ぶのは、受け取り始めてから約11年11か月後です。たとえば70歳から受け取ると81歳11か月、75歳からなら86歳11か月より長生きすれば、65歳から受け取るより総額が多くなります。60歳から繰上げると、80歳10か月までに亡くなる場合は繰上げのほうが総額が多くなります。

このツールは、基礎年金と厚生年金を分けて入れ、片方だけを繰下げる場合も計算します。繰下げている間は加給年金(年下の配偶者などがいる人に加わる額)を受け取れないこと、65歳以降に会社で働いて在職老齢年金で止められる厚生年金の部分は繰下げても増えないことも、入力すれば計算に入ります。在職老齢年金の基準額は、2026年4月から月65万円(給料と厚生年金の月額の合計)です。

計算はすべてブラウザの中で行い、入力した金額はサーバーに送りません。結果は額面(税金・社会保険料を引く前)の目安で、毎月同じ額を受け取るものとして計算しています。年金が増えると税金や国民健康保険料・介護保険料も増えるため、手取りで比べると損益分岐の年齢は額面より遅くなります。

使い方

  1. ねんきん定期便(50歳以上)やねんきんネットで、65歳から受け取る場合の老齢基礎年金と老齢厚生年金の年額を確かめ、万円で入れます。
  2. 受け取り始める年齢(60〜75歳・か月まで)と、繰下げる年金(両方・基礎年金だけ・厚生年金だけ)を選びます。繰上げは両方いっしょになります。
  3. 加給年金がある人は年額と、配偶者が65歳になるときのあなたの年齢を入れます。65歳以降も会社で働く人は、月給(賞与を含めた月あたり)と何歳まで働くかを入れます。
  4. 受け取る年金額、65歳から受け取る場合と並ぶ損益分岐の年齢、年齢ごとの受取総額が出ます。下の表で、60〜75歳の受け取り始める年齢ごとに比べられます。

繰下げ受給と繰上げ受給のしくみ

老齢年金は、65歳から受け取るのが基本です。66歳から75歳までの間に受け取り始めると繰下げ受給になり、65歳から遅らせた月数×0.7%だけ年金が増えます。66歳で8.4%、70歳で42%、75歳で84%増え、この割合は一生変わりません(1952年4月1日以前生まれの人は70歳まで)。60歳から64歳までに受け取り始めると繰上げ受給になり、早めた月数×0.4%(1962年4月1日以前生まれは0.5%)減ります。60歳からなら24%減です。

65歳からの年金が年180万円の人なら、70歳から受け取ると年255.6万円、75歳からなら年331.2万円、60歳からなら年136.8万円になります。繰下げは、65歳になってから受け取り始めたいときに年金事務所などで請求するだけで、事前の手続きはいりません。繰上げは一度請求すると取り消せません。

損益分岐は「受け取り始めてから約11年11か月」

繰下げると1回の額は増えますが、待っている間の分は受け取れません。増えた分で待っていた間の分を取り戻すのにかかる期間は、繰下げた月数にかかわらず約11年11か月(1÷0.7%≒143か月)です。そのため、70歳から受け取るなら81歳11か月、75歳からなら86歳11か月が損益分岐の年齢になります。繰上げの場合は、60歳からなら80歳10か月、64歳からなら84歳10か月より前に亡くなると繰上げのほうが総額が多くなります。

65歳の平均余命は、令和6年簡易生命表で男性19.47年(84歳ごろ)、女性24.38年(89歳ごろ)です。平均まで生きれば、多くの人は70歳ごろまでの繰下げで総額が増えます。ただし年金は「長生きしてお金が足りなくなる」ことへの保険なので、総額の損得だけでなく、繰下げを待つ間の生活費をどうまかなうかもあわせて考えるのが大切です。

繰下げで損をしやすいケース

加給年金がある人:厚生年金に20年以上入った人に年下の配偶者がいると、配偶者が65歳になるまで加給年金(2026年度は特別加算を含めて年40万円台)が加わります。厚生年金を繰下げると、待っている間は加給年金を受け取れず、繰下げても増えません。この場合は、厚生年金は65歳から受け取り、基礎年金だけを繰下げると加給年金を失わずに済みます。

65歳以降も会社で働く人:給料と厚生年金の月額の合計が65万円(2026年4月から)を超えると、超えた分の半分が厚生年金から止められます。止められる部分は繰下げても増えないので、厚生年金が多く止められる人は、繰下げの効果が小さくなります。基礎年金は止められません。

手取りで考える人:年金が増えると、所得税・住民税と、国民健康保険料(75歳からは後期高齢者医療保険料)・介護保険料も増えます。住民税が非課税の世帯から課税の世帯に変わると、医療費や介護の自己負担の上限も上がることがあります。手取りで比べると、損益分岐は額面より遅くなります。

年金を待つ間の生活費と、あわせて使えるツール

繰下げを選ぶなら、65歳から受け取り始めるまでの生活費を、退職金や貯金、NISA・iDeCoの資産、働いた収入でまかなう必要があります。退職金の手取りは退職金の税金・手取り計算で、貯めた資産を毎月いくらずつ使えば何歳までもつかは老後資金 取り崩しシミュレーションで計算できます。60歳から受け取れるiDeCoの受け取り方と税金はiDeCo 節税シミュレーションで、これから積み立てる資産の増え方はNISA 積立シミュレーションで確かめられます。

年金を受け取りながら働く場合や、年金が年400万円を超える場合などは確定申告が必要になることがあります。必要かどうかは確定申告が必要か判定で確かめられます。

よくある質問

年金の繰下げ受給は何歳まで生きると得ですか?

65歳から受け取る場合と比べると、受け取り始めてから約11年11か月で受取総額が並びます。66歳からなら77歳11か月、68歳からなら79歳11か月、70歳からなら81歳11か月、75歳からなら86歳11か月より長生きすれば、繰下げたほうが総額が多くなります(額面の場合)。令和6年簡易生命表では65歳の平均余命は男性19.47年・女性24.38年で、平均では男性84歳・女性89歳ごろまで生きる計算です。

繰上げ受給は何歳までに亡くなると得ですか?

1962年4月2日以降生まれの人は、60歳から繰上げると80歳10か月、62歳からなら82歳10か月、64歳からなら84歳10か月より前に亡くなる場合に、65歳から受け取るより総額が多くなります。繰上げは取り消せず、障害年金を請求できなくなる・国民年金の寡婦年金がなくなるなどの不利な点もあります。

基礎年金と厚生年金は別々に繰下げられますか?

繰下げは、老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々にできます。たとえば厚生年金は65歳から受け取り、基礎年金だけ70歳に繰下げることもできます。加給年金は厚生年金に加わるので、加給年金がある人は厚生年金を65歳から受け取り、基礎年金だけ繰下げると加給年金を失わずに済みます。繰上げは、両方いっしょに行う必要があります。

繰下げ待機中に働いていると、増える額はどうなりますか?

65歳以降に会社で働き厚生年金に入っていると、給料(標準報酬月額+その月以前1年の賞与の12分の1)と老齢厚生年金の月額の合計が基準額(2026年4月から65万円)を超えた分の半分が、厚生年金から止められます。繰下げても、この止められる部分は増額の対象になりません。基礎年金は止められないので、基礎年金の繰下げには影響しません。

繰下げを待っている間に亡くなるとどうなりますか?

繰下げの申し出をする前に亡くなった場合、65歳からもらえたはずの年金は、遺族(生計を同じくしていた配偶者や子など)が未支給年金として請求できます。ただし、さかのぼって受け取れるのは5年分までで、繰下げで増える分は受け取れません。

70歳を過ぎてから、やっぱり65歳からの分をまとめて受け取れますか?

繰下げを待っていた人が、増えた額ではなく65歳からの額をさかのぼって受け取ることもできます。2023年4月からは、70歳を過ぎてからさかのぼって受け取る場合、請求の5年前に繰下げの申し出をしたものとみなして増やした年金を5年分まとめて受け取れます(80歳以降の請求などは対象外)。

手取りで考えると損益分岐はどう変わりますか?

年金が増えると、所得税・住民税のほか、国民健康保険料(または後期高齢者医療保険料)と介護保険料も増えます。住民税が非課税かどうかの境目をまたぐと負担が大きく変わるため、手取りで比べた損益分岐は、額面の11年11か月より1〜数年遅くなることが多いです。住んでいる市区町村の保険料率で確かめてください。

ほかの便利ツール